美波「はい、それじゃあ泉ちゃんたち三人は食材の買い出しに行ってください」
泉「わかりました」
亜子「了解やでー」
さくら「頑張りまぁす♪」
美波「茜ちゃんと藍子ちゃんはパーティーのセッティングを――」
亜子「とうとうクリスマスかぁ、この前いずみの誕生日が来たと思ったら一瞬で過ぎてもうたなぁ」
泉「年末は時間たつのが早いよね」
さくら「もうあと3か月でわたしたちも高校生だよぉ」
亜子「そうやん……」
泉「もう受験はふたりとも心配いらないくらいになったから、あとは残りをどう過ごすかになってくるのかな」
さくら「わたしはクラスのみんなともっと遊びたいけどなぁ」
亜子「さすがに受験期に遊ぶのは向こうがなー」
さくら「そうだよねぇ」
泉「教室で話すのがきっと一番いいんじゃないかな」
亜子「うん、さくらの笑顔見てたら焦りもなんか消えること多いもんな」
泉「そうだよね」
さくら「本当?……えへへぇ♪」
泉「よし、スーパーに着いたし何買うか考えながら歩こうか」
亜子「えーと買うもんがチキンと野菜と、何やっけ?」
泉「パンもだね」
さくら「帰りにケーキもお願いされてるよぉ」
亜子「あーそうやった、忘れとったわ」
さくら「あ♪」
亜子「どうしたさくら、今日は余計なもん買わへんで」
さくら「えー!わたしまだ何も言ってないのにぃ」
亜子「アカンアカン!さくらの声聞いたらだいたいもう何見つけたかわかるもん」
さくら「むぅ、アコちゃんの意地悪ー」
泉「ふふっ、とりあえず入ろうか」
亜子「そうやね、寒い」
***
さくら「いっぱい買っちゃったねぇ♪」
亜子「さくらに負けるとは……というか重い!」
泉「なんで私ジャンケンで勝った人が持たなくていいなんて賭けに乗っちゃったんだろう……」
さくら「でもわたしこのあとケーキ持つもんね〜♪」
亜子「でもまあ、卵とかビンとかがなくて助かったでホンマ」
泉「不幸中の幸いってことかな……」
さくら「あーケーキ屋さんだぁ♪取ってくるねぇ」
亜子「アタシらここで待っとくからなー」
さくら「はぁい」
***
美波「あら、三人ともお疲れ様♪」
亜子「ぐあー、疲れたー!」
泉「ふ、普段の三倍くらい歩かされた気がする……」
亜子「わかる、長かったなぁ……」
さくら「はい、美波さん!ケーキでぇす」
美波「ありがとう、それじゃさくらちゃんは二人の運んできたものを冷蔵庫に移す作業お願いできるかしら」
さくら「了解ですよぉ♪」
亜子「アタシらはなんか指先で出来る系の作業を……」
美波「えーっと、じゃあ紙リングをつなげてリースを作ってもらえるかな」
泉「はーい」
亜子「はぁ、大変な目にあったわ」
泉「ふふっ、でもこれだけ頑張ったらパーティーの食事も美味しいんじゃないかな」
亜子「そうやな。アタシらが買ってきたもんやし、おいしさもひとしおなはずやで!」
泉「楽しみだね♪」
終
この記事は、大石泉すき Advent Calendar 2020 24日目の記事です。