昼過ぎになっても寮の談話室に姿を見せない大石泉を探す村松さくらと土屋亜子は、部屋で身も心も5歳児相当になった泉を見つける。 とりあえず事務所に泉を連れてきたさくらと亜子は、泉の世話をPに任せてこの不可解な現象の情報を集めに行く。 無事に手がかりを得て事務所に戻った二人だったが、その彼女らの目には、正座するPとその前で仁王立ちしている泉が映っていた……
亜子「……なるほど、Pチャンの膝にいずみを乗せてたら大きな音がして、気付いたら泉が元に戻っていたと」
P「……そういうことっす」
さくら「イズミン、ちっちゃくなってた時のこと覚えてないのぉ?」
泉「うーん、昨日寝たあたりから記憶がモヤにつつまれたみたいになってて……」
P「ふむ……」
P「二人が集めてきた情報では何て?」
亜子「あー、それがなあ」
さくら「結構多いみたいですよぉ?このちっちゃくなっちゃうの」
P「へっ!?」
亜子「うん、言われた言われた」
さくら「もう心配してるわたしたちがおかしいんじゃないかってくらい落ち着いた対応されちゃいましたぁ」
泉「どういうこと……?」
P「お隣さんって確かあれだよな、頭部がPのプロデューサーとカレー好きとゆるふわとゴシックのアイドルがいる」
亜子「そうそう」
さくら「あの人たちは2か月に1回くらい起こるって言ってましたよぉ」
P「多くないか?」
泉「どうやったら元に戻るって?」
亜子「それがな、よくわからんねん」
泉「えぇ……」
さくら「『数時間から数日もしたら勝手に元に戻るから心配しなくていいですよ!!!』って言われましたぁ」
P「幅が広いな……」
亜子「『また遊びに来てくださいね♪』とも言われとったわ」
P「今度菓子折りでも持ってお礼しに行かないとな……」
泉「もっとこれについての情報を得ないと……」
P「よし!とりあえずこの話はここまで!」
三人「えっ?」
P「もう日が暮れてきた。俺は今から仕事を片付けなきゃならんし、三人は明日から会場の打ち合わせだろ?」
泉「うーん、そうだね。今日はもう帰ろうか」
さくら「そうですねぇ、次にちっちゃくなっちゃうのはきっとしばらく後のことですよ」
亜子「いやいやさくら、ない方がええねんてこんなん……」
泉「アハハ……」
P「よし、では」
P「解散!」
三人&P「お疲れ様でしたー!」
***
アイドル寮への帰り道
泉「今日はいろいろごめんね……」
亜子「何言ってんの、アタシたちの仲やろ?」
さくら「そうだよぉ、それにちっちゃいイズミンとっても可愛いかったよぉ♪」
泉「あーやめて、恥ずかしい」
亜子「お?珍しくいずみの弱点が出たか?」
泉「もうー!」
さくら「あー、イズミンが怒ったぁ♪」
亜子「や、ちょっ、悪かったってアハハ!今日の掃除当番代わるから、な?」
泉「全く……亜子は仕方ないなぁ。ふふっ」
さくら「あ!玄関が見えてきたよぉ」
亜子「はー、いろいろあったからお腹すいたわ、今日の晩ご飯は何やろなー」
泉「確か今日はね――」
終
この記事は、大石泉すき Advent Calendar 2020 5日目の記事です。